診療科・部門

膠原病リウマチ内科

全身性エリテマトーデス 関節リウマチなど、膠原病・リウマチ性疾患の専門診療

当科では、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、シェーグレン病、混合性結合組織病(MCTD)、全身性強皮症、炎症性筋疾患、血管炎症候群など、膠原病・リウマチ性疾患の専門的な診療を行っています。

当科の診療の特徴

1. 全身を総合的に評価します
膠原病は、関節だけでなく、皮膚、肺、腎臓、心臓、神経、筋肉、消化管、血液など、全身のさまざまな部位に症状が現れることがあります。
当科では、現在困っている症状だけでなく、これまでの症状の経過、身体診察、血液検査、尿検査、画像検査などを組み合わせ、患者さんの全身の状態を総合的に評価します。
「関節だけ」「検査値だけ」を診るのではなく、複数の症状に関連があるかを検討し、患者さんの全身の状態を総合的に判断することを大切にしています。

 

2. 早期診断と適切な時期の治療を重視しています
膠原病には、ゆっくり進行する病気だけでなく、肺や腎臓などの臓器に短期間で影響を及ぼす病気もあります。 近年は診断法や治療薬が進歩し、病気の種類、活動性、臓器障害の有無や程度に応じて、さまざまな治療を選択できるようになっています。 早期に診断し、必要な時期に適切な治療を始めることは、臓器障害の発症や進行を抑え、日常生活への影響を少なくするうえで重要です。

 

3. 院内の各診療科と連携します
膠原病では、複数の診療科による診療が必要になることがあります。 当科では、必要に応じて、次の診療科などと連携して診療を行います。
(腎臓内科、呼吸器内科、循環器内科、皮膚科、眼科、脳神経内科、整形外科、歯科口腔外科、産婦人科)
症状が急速に悪化した場合や入院治療が必要な場合にも、総合病院の機能を生かし、必要な検査と治療を速やかに進めます。

 

4. 病状と生活に合わせて治療を選択します
治療は、病名だけで一律に決めるものではありません。
・病気の活動性
・障害されている臓器
・年齢
・感染症などの合併症
・腎機能や肝機能
・妊娠・出産の希望
・仕事や学業
・通院のしやすさ
・患者さんの治療に対する希望
 などを確認し、患者さんと相談しながら治療方針を決定します。

副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬、抗リウマチ薬、生物学的製剤、分子標的薬などを適切に使い分け、病気を抑える効果と副作用のバランスを考えながら治療を行います。

 

5. 急性期から安定期まで継続して診療します
当科では、重い臓器障害を伴う急性期の入院治療から、症状が落ち着いた後の維持治療まで対応しています。
病状が安定した後も、定期的な診察と検査によって、病気の再燃や治療薬による副作用の有無を確認し、必要に応じて治療内容を調整します。

 

6. 日常生活や社会生活との両立を目指します
膠原病治療の目標は、検査値を改善することだけではありません。
・痛みや倦怠感を軽減する
・家事や育児を続ける
・仕事や学業を継続する
・趣味や外出を楽しむ
・妊娠・出産を計画する
・治療による副作用をできる限り少なくする
 など、患者さんがその方らしい生活を続けられることを大切にしています。

このような症状が続いていませんか

膠原病は、初期には症状がはっきりせず、「疲れのせい」「年齢のせい」などと考えられていることもあります。
次のような症状が続く場合や、複数の症状が重なっている場合には、かかりつけ医に相談し、必要に応じて膠原病リウマチ内科を受診してください。

各種症状についてはこちら

当科で診療している主な病気

  • 全身性エリテマトーデス(SLE)

    全身性エリテマトーデスは、免疫の異常によって、皮膚、関節、腎臓、肺、心臓、神経、血液など、全身のさまざまな部位に炎症や障害が起こる自己免疫疾患です。
    比較的若い女性に多い病気ですが、男性や高齢の方にも発症することがあります。
    発熱、皮疹、関節痛、倦怠感など、さまざまな症状が現れます。症状の種類や組み合わせには個人差があり、一般的な血液検査だけでは診断が難しい場合があります。
    また、ループス腎炎による腎障害をはじめ、肺、心臓、神経、血液などに臓器障害を生じることがあります。こうした臓器障害は、病気の経過や日常生活に大きく影響することがあるため、早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。

    このような症状がある方はご相談ください

    • 原因不明の発熱が続く 
    • 関節痛を繰り返す 
    • 日光に当たると発疹が出る 
    • 頬から鼻にかけて赤い発疹が出る 
    • 口内炎や脱毛を繰り返す 
    • 白血球や血小板が少ないと指摘された 
    • 蛋白尿や血尿を指摘された 
    • 足や顔がむくむ 

    当科では、症状の経過、身体診察、血液検査、尿検査、画像検査などを組み合わせ、早期の診断と治療に努めています。
    全身性エリテマトーデスの治療では、病気そのものによる臓器障害に加え、治療薬の副作用にも注意が必要です。特に、副腎皮質ステロイド薬を長期間使用する場合には、感染症、骨粗鬆症、糖尿病などの副作用に注意しながら、病状に応じて使用量を調整する必要があります。
    近年は、副腎皮質ステロイド薬の使用量をできる限り抑えることを目指し、免疫抑制薬や生物学的製剤などを組み合わせる治療も行われています。当科では、病状や臓器障害、合併症などを考慮し、安全性にも配慮しながら治療を継続します。生物学的製剤は、全身性エリテマトーデスを含む複数の膠原病で使用されています。
    全身性エリテマトーデスは若い女性に発症することが多いため、学業、仕事、妊娠・出産など、将来の生活設計も考慮することが大切です。当科では、病気や治療によるライフプランへの影響をできる限り少なくできるよう、患者さんと相談しながら診療を進めます。

  • 関節リウマチ
    関節リウマチは、免疫の異常によって関節に炎症が起こり、腫れや痛み、朝のこわばりを生じる病気です。
    治療開始が遅れると、関節の破壊や変形、身体機能の低下につながることがあるため、早期診断と早期治療が重要です。
    当科では、身体診察、血液検査、レントゲン検査や関節超音波検査などを組み合わせ、総合的に診断します。
    関節リウマチでは、肺など関節以外の臓器に症状が現れることもあるため、必要に応じて全身の評価を行い、関節外病変の早期発見にも努めています。
    治療では、関節リウマチ治療の中心的な基盤薬であるメトトレキサートをはじめ、従来型抗リウマチ薬、生物学的製剤、JAK阻害薬などを使用します。
    患者さんの病状、合併症、生活環境、治療に対する希望などを確認し、相談しながら適切な治療を選択します。
    炎症や関節破壊を抑えるだけでなく、痛みや日常生活への影響を少なくし、病気による制約をできる限り感じずに生活できることを目指します。
  • シェーグレン病
    シェーグレン病は、主に涙腺や唾液腺に炎症が起こる、全身性の自己免疫疾患です。
    代表的な症状は、目の乾燥と口の乾燥ですが、患者さんによっては、関節痛、強い倦怠感、皮膚症状のほか、肺、腎臓、神経などに症状が現れることがあります。
    当科では、乾燥症状だけでなく全身の症状についても確認し、臓器障害の進行を防ぐように診療しています。
  • 全身性強皮症
    全身性強皮症は、皮膚が硬くなる症状に加え、肺、消化管、心臓、腎臓、血管などに症状が現れることがある病気です。
    手指が冷えると白色や紫色に変化するレイノー現象や、手指のむくみから始まることがあります。
    当科では、皮膚症状の改善を目指すとともに、日常生活や病気の経過に影響する間質性肺疾患、肺高血圧症、消化管障害などの有無を定期的に評価します。
    近年は、皮膚硬化や肺病変などに対して複数の治療選択肢があります。病状や臓器障害の種類、進行の程度に応じて治療を選択し、症状や臓器障害の進行を抑えることを目指します。
  • 多発性筋炎・皮膚筋炎などの炎症性筋疾患
    炎症性筋疾患では、筋肉に炎症が起こり、階段を上る、椅子から立つ、腕を上げるなどの動作が難しくなることがあります。
    皮膚筋炎では、まぶた、手指、肘、膝などに特徴的な皮膚症状が現れることがあります。
    肺病変を伴うこともあるため、筋力、血液検査、画像検査などに加え、肺の状態を評価することも重要です。

  • 血管炎症候群
    血管炎症候群は、血管に炎症が起こり、その血管から血液が供給される臓器に障害を生じる病気の総称です。
    発熱、体重減少、皮疹、手足のしびれ、筋肉痛、腎障害、肺の異常など、さまざまな症状が現れます。
    症状が急速に進行する場合もあるため、早期診断と適切な治療が重要です。
  • 混合性結合組織病(MCTD)
    混合性結合組織病は、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、筋炎などに似た症状が重なって現れる病気です。
    レイノー現象、手指の腫れ、関節痛、筋力低下などがみられ、肺高血圧症などの臓器障害に注意が必要です。

検査について

膠原病の診断では、一つの検査結果だけで判断するのではなく、症状の経過、診察所見、複数の検査結果を総合して判断します。

主な検査についてはこちら

初めて受診される方へ

膠原病の診断には、現在の症状だけでなく、これまでの症状の経過が重要です。
「以前は症状があったものの、受診時には消えている」ということも少なくありません。

ご持参いただくもの・受診方法

地域の医療機関の先生方へ

当科では、三重県北勢地域をはじめ、幅広い地域の医療機関と連携し、膠原病・リウマチ性疾患が疑われる患者さんの診断と治療を行っています。

ご紹介を検討いただきたい症状・所見

よくあるご質問

よくあるご質問はこちら

患者さんへのメッセージ

膠原病は、症状の種類や現れ方が患者さんごとに異なり、診断までに時間がかかることがあります。
「症状が続いているが、原因が分からない」
「複数の診療科を受診したが、診断に至っていない」
「どの診療科へ相談すればよいか分からない」
そのような不安を抱えている方も少なくありません。
私たちは、検査結果だけでなく、患者さんがこれまで経験してきた症状や、生活の中で困っていることを丁寧に伺い、必要な診断と治療につなげます。
治療の目標は、病気の活動性や検査値を改善することだけではありません。
患者さんが仕事、学業、家事、育児、趣味など、その方らしい生活をできる限り続けられることを大切にしています。
病気や治療について分からないことや、不安に感じていることがありましたら、診察時に遠慮なくご相談ください。
「膠原病があっても仕事 学業 趣味などの日常生活を諦めない」ことを目指して、少しでも患者さんのお役に立てるよう努めてまいります。

外来担当医表

 
午前
[完全予約制]
@am
小寺 仁
(初再診)
佐藤 圭
(初再診)
平井麗和
(初再診)
玉田達也
(初再診)
玉田達也
(再診)
坂倉星太朗
(再診)
小寺 仁
(再診)
午後
[完全予約制]
@pm
秋山雅裕
(再診)
玉田達也
(再診)
佐藤 圭
(再診)
平井麗和
(再診)
玉田達也
(再診)
小寺 仁
(再診)
坂倉星太朗
(初再診)
小寺 仁
(再診)

医師紹介

小寺 仁

氏名 小寺 仁部長
専門領域 リウマチ膠原病
資格等 日本リウマチ学会認定リウマチ専門医・指導医・評議員
日本リウマチ財団登録医
日本腎臓学会認定腎臓専門医・指導医
日本プライマリ・ケア連合学会プライマリ・ケア認定医・指導医
日本内科学会認定総合内科専門医
日本透析医学会認定透析専門医
日本専門医機構総合診療専門研修 特任指導医
JMECCインストラクター
ICLSインストラクター
臨床研修指導医講習修了
緩和ケア研修会修了
厚生労働科学研究費 難治性疾患政策研究事業 脊椎関節炎の疫学調査・診断基準作成と診療ガイドライン策定を目指した大規模多施設研究班(冨田班)研究協力者

 

玉田 達也

氏名 玉田 達也医長
専門領域 リウマチ膠原病
資格等 緩和ケア研修会修了

 

氏名 平井 麗和医長
専門領域 リウマチ膠原病
資格等 JMECCコース修了
緩和ケア研修会修了

 

氏名 坂倉 星太朗
専門領域 リウマチ膠原病
資格等 緩和ケア研修会修了