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医師子コラムvol.10

~熱が高い!のどが痛い!鼻がつまる!アデノウイルス感染症かもしれません~

曽我医師

桑名東医療センター 小児科部長
曽我 かおり医師

 数えきれないほどの小児のウイルス感染症の中で、迅速検査(短時間にウイルスや細菌などを検出することが出きる検査のこと)が存在するものがいくつかあり、アデノウイルス感染症もそのひとつです。高熱が続いてのどが痛くなり、鼻づまりもある、そんなとき病院でみてもらうと、白い膿(うみ)のようなものが扁桃腺(へんとうせん)についていることがあります。
 綿棒でのどをこすってアデノウイルスの迅速検査をし、陽性であればアデノウイルス扁桃炎の診断となります。他にも目が充血する流行性角結膜炎、のどと目が赤くなり熱が出るプール熱、肺炎、胃腸炎、出血性膀胱炎の一部もアデノウイルスが原因です。
 多彩な症状を示しますが、それぞれウイルスの型が違っていることが多く何もかも同時におこるというわけではありません。迅速検査ではウイルスの抗原を検出するのですが、この検査は完璧ではありません。検査して陰性でも実はアデノウイルスだったということもあります。治療は、ウイルスをやっつける薬を使用するわけではないので、その結果で治療が大きく変わるわけではありません。
 免疫が正常なら、通常は自然に治りますが、脱水があれば点滴などの治療をすることもあります。ウイルスですので抗生物質は効果がありません。アデノウイルス感染症と診断されたら、自宅で安静にし、脱水にならないように気をつけましょう。医師の許可がでるまでは、学校、幼稚園などには行かないようにしましょう。通常はそれほど重症化しませんのであまり心配しなくて大丈夫です。