診療科・部門

麻酔科

当院は、日本麻酔科学会が“麻酔管理を行うための人材・機材を備え、充分な研修も行っている”と認めた認定病院です。
あらゆる科において、小手術以外の多くの症例の麻酔管理を行っています。(2016年836例、2017年825例:前東医療センターの例数)

麻酔管理とは、手術を受けておられる患者さんが、痛みや不快を極力感じないように投薬の調整を行い、薬や手術の悪影響が及ばないように、循環・呼吸などの全身状態を最適に保つことです。また、不安に対する傾聴や投薬、絶飲食の指示など、術前から患者さんと関わり、術後の疼痛や嘔気・嘔吐に対する配慮を行うなど、手術前後も含めた周術期を患者さんが安全にかつ快適に過ごせるよう、細心の注意を払って日々業務に当たっています。

主な診療内容・対象疾患

術前外来

患者さんの既往歴・並存疾患も含めた現在の状態を把握するため、問診および診察をし、その上で今回の手術に最適と考えられる麻酔法について、説明を行っています。麻酔について質問やご希望があれば、遠慮なくお伝え下さい。術前外来に来られない患者さんは、入院後ベッドサイドに伺い、同様の診察および説明を行います。

術中管理

心電図・血圧・動脈血酸素飽和度などをモニタリングしながら、外科系各科の様々な手術の麻酔管理を行っています。麻酔法(下記に説明)に従って必要な注射をしたり、人工呼吸のために気管挿管を行ったりします。大きな手術や重症な患者さんの場合には、全身状態を細かく把握するために、動脈や中心静脈に管を入れたり食道にエコーを入れたりして、侵襲的なモニタリングを追加する場合があります。

術後診察

手術の翌日以降、ベッドサイドを訪問し、麻酔による不具合がないか、痛みや嘔気・嘔吐がないか等確認します。

当院で施行している麻酔法について概説します

麻酔は術中の意識の有無により、大きく局所麻酔(広義)と全身麻酔の二つに分けられます。“局所麻酔+鎮静薬”によりうとうとと浅い眠りが得られますが、これは全身麻酔とは異なります。傷を受けた皮膚や臓器などの組織からの痛み信号は、神経を通って脊髄に集まり脳に伝えられ、そこで初めて「~が痛い」と感じます。この道筋のどこかで麻酔をかけて信号が『伝わりにくくする』のが局所麻酔(広義)、脳に麻酔をかけて伝わってきた信号を『分からなくさせる』のが全身麻酔です。当院では、以下の麻酔法を一つあるいは複数組み合わせて行います。

局所麻酔(広義)
  • 局所麻酔(狭義)
    メスで切るその部位(神経の末端)に局所麻酔薬を投与する。
  • 末梢神経ブロック
    一定の範囲の痛み信号を伝える神経に局所麻酔薬を浸透させる。
    上肢・下肢の整形外科の手術、下肢静脈瘤手術でよく用います。
    乳房や、腹部の手術でも行うことがあります。
  • 硬膜外麻酔
    脊髄を包んでいる膜(硬膜)の外側の脂肪の詰まった空間(硬膜外)に局所麻酔薬・医療用麻薬を投与する。
    胸部・腹部・下肢の手術でよく用います。
  • 脊髄くも膜下麻酔
    硬膜を貫いて、脊髄が浸かっている髄液の中に局所麻酔薬・医療用麻薬を投与する。
    帝王切開、会陰部・肛門部の手術でよく用います。
    泌尿器科や整形の下肢の手術でも用いることがあります。
全身麻酔

麻酔ガス・静脈麻酔薬・医療用麻薬等を組み合わせて、人為的に意識を消失させて、除痛を図り体動を抑えます。多くの場合、筋弛緩薬を併用するため、患者様は自力での呼吸が困難になる為、口または鼻からのどまでの管を挿入して人工呼吸を行います。

患者さんへ

喫煙者は、周術期の呼吸器合併症(無気肺・肺炎・喉頭痙攣など)、循環器合併症(狭心症の発作・血栓症など)、傷が治りにくくなるなどが起こりやすいです。禁煙の時間が長いほど種々のリスクは減りますので、手術が決まり次第禁煙をしてください!!

特に喫煙歴の長い方や喫煙本数の多い方は、周術期の喀痰量が増え気管や肺が痰で詰まる恐れがあり非常に危険なので、手術前は絶対に禁煙を(できるだけ長く)お願いします!!

また、糖尿病のコントロールがついていないと、手術の傷がなおりにくくなります。それは表面の傷だけでなくお腹の中も同様です。つまり腸管を繋いだところがくっつきにくくなります。糖尿病をお持ちの方は、万が一の手術に備えて、血糖値の安定化にご留意ください。

医師紹介

宮原 ひろみ

氏名 宮原 ひろみ部長
専門領域 麻酔管理全般
資格等 麻酔科標榜医,日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,臨床研修指導医講習修了
天野 誉

氏名 天野 誉部長
専門領域 麻酔管理全般
資格等 麻酔科標榜医,日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,ペインクリニック専門医
三浦 智美

氏名 三浦 智美医長
専門領域 麻酔管理全般
資格等 麻酔科標榜医,日本麻酔科学会認定麻酔科専門医,臨床研修指導医講習修了
新谷 佳大

氏名 新谷 佳大医長
専門領域 麻酔管理全般
資格等 麻酔科標榜医,日本麻酔科学会認定麻酔科専門医